信濃川右岸の用水路 (1)福島江 福島江は、17世紀、水不足解消のため作られた人工の川です。 妙見堤から信濃川の水を取り入れ、約20kmもの距離を流れます。 その20kmの間に、太田川サイホン、柿川サイホン、栖吉川 サイホン、池ノ島サイホンと4つのサイホンがあります。 信濃川右岸用水路と福島江関係図を下図に示します。 太田川は現在、信濃川の長生橋東詰直下で、信濃川に合流 しています。猿橋川は現在、大河津分水信濃川本流洗堰側の 右岸で合流しています。ともに、合流までの数キロの距離を信濃川 と並走しています。 (2)東大新江用水 江戸時代末期、川筋に近い村々は福島江の完成により、干害に 悩まされることが無くなっていましたが、一方で山沿いの村々では 水田に水を引くには、山からの出水のみで水不足に苦慮して いました。当時、栖吉村の庄屋である佐々木要吉は、この状況を 改善すべく、多くの農民の力を借りて総延長約12kmの水路開削 を試み、50年後の明治29年に東大新江用水路が完成しました。 (3)山北用水路 水源を東山の渓流水やため池に頼っていた麻生田、浦瀬、 亀崎、椿沢地域は、安定した用水を確保するため、 昭和19年~27年にかけて農用地を開削し、新規の農業用 水路を造りました。