離れ ( 客の接待用の建物 )
一階に三部屋、二階に三部屋の広い和室が、それぞれ長い廊下に面しています。
一階の三部屋を囲む廊下は、厚さ七寸のケヤキの一枚板が全部で八枚と、豪華です。
各和室は、それぞれ希少価値のある木による床柱と床の間、日本式の調度家具の設えと、
多くの屏風、軸装に囲まれています。
特に二階の折り上げ天井、そして大きな数枚の屋久杉の板で作られた竿縁天井の三室は、
もう二度と出てこないであろう設えです。
これ以外にも、朝昼には組子細工の障子、夜には和と洋の家紋入り特注デザインの
照明器具から漏れる明かりというように、離れは、お客様を喜ばせる工夫が目白押しです。
特に、午前の柔らかな日差しが入った組子障子は、大変な美しさです。
当時の、この離れに招かれたお客も、この瞬間の美しさを堪能したのでは、と思います。
日本庭園
歩いて回る庭園は、離れの二階縁側からの眺めも、絶景です。
信越線しかなかった時代に、越後宮内駅から人力で運んだと思われる、大量の浅間山溶岩、
天下の名石、そして多くの灯籠、池が散りばめられた庭園は、最盛期の素晴らしさを偲ばせ
ます。 2004年の中越地震で被害を受けましたが、現在は、かなり復旧しています。
大勢のボランティアの協力で、年に数回の草取りが行なわれ、土日の庭園公開は人気です。
運がいいと、近くの太田川の河原に棲息しているキジを、草叢に見つけることができます。
ガイド資料
離れ、日本庭園に何があるか、現在、長岡市の調査中であり、その結果を待ちたいと思いますが、
手持ちのメモ(未完成) を掲げておきます。ご参考まで。
書画らついても、長岡市の調査結果を待ちたいですが、いくつかの
書・屏風絵・板絵についての感想 をまとめました。
書のうち、新井石禅師の書について、詳しく説明しました。